インフルエンサーマーケティングを成功させるためには、インフルエンサーの考え・立場を理解したうえで案件を依頼したり、進めたりすることが大切です。
今回は、インフルエンサーの概要を振り返るとともに、インフルエンサーが企業と協力してインフルエンサーマーケティングを行う理由や、インフルエンサーが企業に対して求めることを紹介します。
インフルエンサーマーケティングの企業担当者の方は、ぜひ参考にしてください。
【おさらい】インフルエンサーとは?
インフルエンサーとは、InstagramをはじめとするSNSなどにおいて、人々の思考や行動に大きな影響を与える人物のことです。「influence(影響・感化・影響力)」という言葉がもとになっています。
例えば、「美容系インフルエンサー」「ファッション系インフルエンサー」「グルメ系インフルエンサー」など、インフルエンサーごとに活躍する分野は異なります。インフルエンサーは、自分が得意な分野を中心に情報を発信・シェアすることで、フォロワーやユーザーを楽しませたり、気づきを与えたりしています。
なお、インフルエンサー=芸能人とは限りません。普段は社会人として働いている方や、大学生・高校生などとして生活を送っている方のなかにも、たくさんのインフルエンサーがいます。
新たにバーチャルインフルエンサーも登場
近年は、新たに「バーチャルインフルエンサー」も登場しています。バーチャルインフルエンサーとは、仮想世界のなかでCG技術を活用し、生み出されたインフルエンサーのことです。バーチャルなので、容姿・人格・特徴などを自由にデザインできる点が特徴といえるでしょう。
今後、バーチャルインフルエンサーの市場は拡大する可能性があるため、注目したいところです。
インフルエンサーが企業と協力する理由
インフルエンサーは企業と協力し、いわゆる「インフルエンサーマーケティング」活動を行っています。インフルエンサーがあえて企業と協力する理由は、大きく分けて次の4つが考えられるでしょう。
- 収入を得たい
- インフルエンサーとしての知名度・信頼度を高めたい
- フォロワーを喜ばせたい
- 人脈・仕事の幅を広げたい
それぞれの理由について、以下で詳しく紹介します。
収入を得たい
インフルエンサーの多くは、インフルエンサーマーケティングに協力することで収益を高めたいと考えています。SNSで収入を得る方法は多岐にわたりますが、そのなかでもインフルエンサーマーケティングは人気です。
特に、成果によって報酬が左右される契約方法よりも、成果にかかわらず決まった報酬を得られる契約方法のほうが好まれやすいでしょう。
インフルエンサーとしての知名度・信頼度を高めたい
インフルエンサーは、企業案件を受けることで、フォロワー以外のユーザーにも自分のことを知ってもらいやすくなります。また、有名企業の案件や有名商品の案件なら、インフルエンサーとして良いイメージが定着しやすいでしょう。
逆にいえば、インフルエンサーが「知名度・信頼度アップにつながる」と判断する案件でなければ、引き受けてもらえない可能性は高くなります。
フォロワーを喜ばせたい
インフルエンサーは、フォロワーとの関係性をとても大切にしています。したがって、インフルエンサーだけでなくフォロワーにもメリットのある企業案件なら、引き受けてもらいやすいでしょう。
人脈・仕事の幅を広げたい
新たな企業と協力することで、人脈や仕事の幅を広げていきたいと考えるインフルエンサーも少なくありません。インフルエンサーにとってメリットのある案件内容となっていることは前提条件ですが、インフルエンサーがこれまで引き受けてきた案件とは少し異なるものでも、インフルエンサーに協力してもらえる見込みは十分にあります。
すなわち、インフルエンサーに案件を引き受けてもらうためには、依頼の仕方や丁寧な説明などが重要といえるでしょう。
インフルエンサーマーケティングにおいてインフルエンサーが求めること
インフルエンサーは、インフルエンサーマーケティングを実施する際、企業にどのようなことを求めているのでしょうか。インフルエンサーと良好な関係を築き、協力して業務を進めていくために理解しておきましょう。
パートナーとして尊重してほしい
企業からインフルエンサーへ依頼する際などにおいて、残念な対応が見られることがあるようです。これは、企業がインフルエンサーを対等な立場で見ていないことが背景にあると考えられるでしょう。
企業からインフルエンサーへ一方的な依頼とならないよう、パートナーとして相談して進める姿勢が大切です。
自分が工夫できる余地を残してほしい
ケースによっては、「企業が投稿内容をすべて決め、インフルエンサーは自分のアカウントで投稿するだけ」といった流れになることもあります。もちろん、その方法でも問題ないと感じるインフルエンサーもいますが、クリエイティブについて細かく指示されることを好ましく思わないケースも少なくありません。
また、インフルエンサーらしさのない投稿は、結果としてインフルエンサーマーケティングの効果も薄れてしまいます。そのため、インフルエンサーマーケティングを実施する際は、インフルエンサーが工夫できる余地を残すことが大切です。
まとめ
今回の解説した内容を踏まえると、インフルエンサーマーケティングを実施する際のポイントとして以下が考えられるでしょう。
- 成果にかかわらず決まった報酬を得られる契約方法を検討する
- 知名度・信頼度アップにつながるなど、インフルエンサーにメリットがある案件内容とする
→インフルエンサーにメリットを理解してもらえるよう、丁寧な説明を心がける - インフルエンサーと対等な立場で、相談しながら進める
- インフルエンサーが工夫できる余地を残す
インフルエンサーと企業の双方が気持ちよく業務を進め、かつ期待する成果を得られることを目指しましょう。