インフルエンサーを起用したマーケティング施策において、多くの企業が注目している「マイクロインフルエンサー」を知っていますか?
彼らは、自身の持つ専門性と一般人に近い親しみやすさを武器に、さまざまなジャンルでPR施策の成果を出しています。
なぜ「マイクロインフルエンサー」なのか、彼らを起用するとどのような効果が得られるのかを、実際の起用事例とともに解説します。
マイクロインフルエンサーとは
そもそもインフルエンサーは、フォロワー数に応じて大きく4つに区分されます。そのうち「マイクロインフルエンサー」は、フォロワー数が1~10万人のインフルエンサーのことを指します。
一見、もっとフォロワーの多い「パワーインフルエンサー」や「メガインフルエンサー」のほうが、得られる効果も高くなるのでは?と思われるかもしれません。しかし、一概にそうとは言えないマイクロインフルエンサーならではの強みが存在します。
次の章で、具体的にどのような強みがあるのかを確認していきましょう。
マイクロインフルエンサーを起用した施策の効果
マイクロインフルエンサーを起用した施策には、いくつかの特徴があります。ここでは、メリットとなる大きな特徴を2つご紹介します。
エンゲージメント率が高い
マイクロインフルエンサーは、狭く深いコミュニティを持っており、パワーインフルエンサーなどに比べて「エンゲージメント率」が高い傾向にあります。
「エンゲージメント率」とは、その投稿に対して「いいね」や「シェア」などユーザーがどれくらい反応したかを計る指標と捉えておけばよいでしょう。
目指すエンゲージメント率に応じて、以下のような施策の使い分けができます。
・メガ/パワーインフルエンサー(エンゲージメント率が低い/広い範囲の人へアプローチ)
→主に自社商品・ブランドの認知を目的とした施策
・マイクロインフルエンサー(エンゲージメント率が高い/狭い範囲の人へアプローチ)
→早い段階でより具体的な行動につなげることを目的とした施策
特に、ユーザーを具体的な行動につなげることが目下の課題なのであれば、マイクロインフルエンサーの起用がおすすめです。
共感するコミュニティに効果的なPRが可能
マイクロインフルエンサーは専門分野に特化していることが多く、そのアカウントには統一された世界観が存在します。そして、その世界観を好み近い価値観を持ったユーザーが集まることで、ひとつのコミュニティが形成されていると言えるでしょう。
メガ/パワーインフルエンサーは、単に「有名だから」という理由でフォローされている場合も多いですが、マイクロインフルエンサーのフォロワーは、そのインフルエンサーに対して「共感」を抱いています。ですから、そのコミュニティが好む世界観に合った商品がPRできれば、効果的に反応を得ることができるのです。
専門性の高いマイクロインフルエンサーの具体例
特定のジャンルで活躍するマイクロインフルエンサーをご紹介します。実際にアカウントを確認し、マイクロインフルエンサーの持つ「専門性」のイメージを理解しておきましょう。
住宅・インテリアに特化したマイクロインフルエンサー
Ryuryu(@ryuryu_home)さんは、4.5万人(※)のフォロワーを持つインフルエンサーです。顔などは明かさずに、自宅やそのインテリアを公開しています。自身の家やインテリアの紹介というと、ある程度投稿が続けば見慣れたものばかりになりそうに思えますが、そうは感じさせない日々のセンスのある投稿は、毎回新たな発見があり人気の理由となっています。
手作りお弁当に特化したマイクロインフルエンサー
カオリ(@nena.rio.obento)さんは、6.2万人(※)のフォロワーを持つインフルエンサーです。時には動画も使用しながら、手作りのお弁当を投稿しています。和洋中、様々なアイディアが盛り込まれたお弁当の投稿には、毎日沢山のコメントが寄せられており、フォロワーとの距離感の近さが見てとれます。
(※2021年2月20日現在)
マイクロインフルエンサーの効果的な起用事例3選
マイクロインフルエンサーは、日本のみならず海外でも数多く起用されています。今回は、Instagramにおいてマイクロインフルエンサーが効果的に起用された事例を3つご紹介します。
1.『ラ ロッシュ ポゼ』× macoto(@__macoto)さん
フランスで誕生した敏感肌向けのスキンケアブランド『ラ ロッシュ ポゼ』がマイクロインフルエンサー「macoto」さんを起用した事例です。macotoさんは美容・ファッションに特化したインフルエンサーで、女性のみならず男性からも良い反応を得ています。ラ ロッシュ ポゼのPRにおいても、自身の悩みをどのように解決してくれる商品なのかを説明しており、他人事ではなく自分のこととして丁寧に説明する姿勢が、フォロワーの共感や信頼を得ていると考えられます。
マイクロインフルエンサーを起用するうえでは、単にその商品・サービスがどのようなものなのかを説明してもらうだけでは、フォロワーの共感は得られません。支持を集める投稿にするためには、インフルエンサーが心から良いと思えるものであることが重要なポイントと言えます。
2.『REGALO』× ユータ(@yutaokashi)さん
パスタブランド『REGALO(レガロ)』がマイクロインフルエンサー「ユータ」さんを起用した事例です。ユータさんは料理に特化した投稿をしており、アカウントは海外の日常のひとコマのような雰囲気で統一されています。REGALOの商品についても、そのおしゃれな雰囲気にあったアレンジレシピを投稿することで、潜在的な魅力を引き出すだけでなく「私も食べたい」「すぐにマネしたい」といったフォロワーの「行動につながる感情」を引き出しています。形成されているコミュニティに合ったPRの成功事例と言えるでしょう。
3.『Nikon』× Tamara Lackey(@tamaralackey)さん
こちらは海外の事例です。日本でも不動の人気を誇るカメラメーカー『Nikon(ニコン)』が、 マイクロインフルエンサーの「Tamara Lackey」さんを起用しました。彼女のアカウントには、Nikonのカメラで撮影された、人間や動物の美しい投稿が並んでいます。仮にここでパワーインフルエンサーを起用していたなら、カメラにそれほど興味のないフォロワーは「綺麗な写真だな」という感想で終わってしまうでしょう。より距離感の近い、カメラという専門ジャンルに特化したマイクロインフルエンサーだからこそ、カメラ愛好家から効果的に反応を得ることができたマーケティング施策の成功事例と言えるでしょう。
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彼らの強みをきちんと理解し生かすことで、マーケティング施策の良きパートナーとなります。
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