自社商品・サービスを消費者に知ってもらい、実際に購買行動につなげてもらうためには、消費者の購買行動モデルを理解しておくことが大切です。
そこで近年、注目されているのが「AISAS(アイサス)」です。
本記事では、AISASの概要を詳しく解説するとともに、AISASと相性の良いマーケティング手法もご紹介します。
AISASとは
「AISAS(アイサス)」とは、消費者の購買行動モデルの一つで、株式会社電通が商標登録している用語です。
AISASは、次の5つの頭文字から成り立っています。
- Attention(認知)
- Interest(興味・関心)
- Search(検索)
- Action(行動)
- Share(共有)
初めに「Attention(認知)」では、商品やサービスの存在について、消費者がSNSやメディアなどをとおして知ることを意味します。
次に「Interest(興味・関心)」では、認知した商品やサービスについて「どのようなメリットがあるのだろう?」「自分だったらどのようなシーンで使えるだろう?」と興味関心を持ち始めます。
「Search(検索)」の段階では、興味・関心から検索行動に移ります。商品やサービスのWebサイトをはじめ、口コミなども調べながら比較検討をしていきます。
検索の結果、手に入れる価値があると判断できれば「Action(行動)」です。ここで消費者は、商品やサービスを購入・利用することになります。
最後に「Share(共有)」では、実際に商品やサービスを利用してみた感想をほかの消費者と共有します。具体的には、SNSや口コミ・レビューサイトへの投稿などが挙げられるでしょう。
このように5つのプロセスから成るAISASですが、最も特徴的なのがインターネット上での「検索」と「共有」です。
インターネットの普及などを背景に、2000年代から消費者の購買行動は徐々に変化を遂げています。
「検索」の段階でいかに消費者が求める情報を届けられるか、そしてほかの消費者にも影響を与えられる情報を「共有」してもらえるかが重要です。
AISASと相性の良いマーケティング手法
AISASを活かせるマーケティング手法には、大きく分けて以下の2つがあります。
SNSキャンペーン
SNSキャンペーンとは、InstagramやTwitterなどのSNSを活用して行うキャンペーンマーケティングです。
例えば、Twitterで企業アカウントを新たに開設し、そのアカウントをフォロー&指定の投稿をリツイートした人のなかから、抽選で自社商品をプレゼントするなどというSNSキャンペーンが考えられます。
SNSキャンペーンは、AISASの最初のステップである「認知」から、当選者による「共有」まで含められる良い手法です。
インフルエンサーマーケティング
インフルエンサーマーケティングとは、SNS上で影響力のあるインフルエンサーを起用し、商品やサービスのPRをしてもらうマーケティング手法です。
おもにSNSを活用する点ではSNSキャンペーンと同じですが、インフルエンサーマーケティングはあくまでインフルエンサーが主体です。
AISASモデルの「共有」の段階では、例えば、消費者が商品の使用方法を誤っていることに気づかず「この商品は良くない」などとマイナスなイメージを拡散してしまうリスクもあります。
しかし、インフルエンサーマーケティングでは、インフルエンサーと事前に商品やサービスの使い方や魅力などを十分にすり合わせられることから、企業のイメージどおりの戦略が可能となるでしょう。
まとめ
AISASとは、5つの言葉の頭文字を取った、消費者の購買行動モデルの一つです。
AISASと相性の良いマーケティング手法には、SNSキャンペーンやインフルエンサーマーケティングがあります。
これらのマーケティング手法をうまく活用し、自社商品・サービスを効果的にPRしていきましょう。