「デリスタグラマー」という言葉をご存じでしょうか?
「最近よく見かけるようになった」という方は多いかもしれません。
デリスタグラマーは、Instagram上で人気を集める「食」のインフルエンサーです。
この記事では、デリスタグラマーが人気を集める理由と、実際の起用例について解説します。デリスタグラマーを起用してみたいと考える企業担当者の方も、デリスタグラマーを目指す方も、ぜひ参考にしてください。
デリスタグラマーとは
デリスタグラマーとは、いわば「食」のインフルエンサーです。
ここでは、デリスタグラマーの概要と実態を簡単にご紹介します。
デリスタグラマーは「食」がテーマ
デリスタグラマーとは、デリカデッセン(お惣菜)の「デリ」と、Instagramで影響力を持つ「インスタグラマー」を組み合わせた造語です。
とはいえ、お惣菜だけではなく、「食」に関する投稿を行うインスタグラマーの方々が、デリスタグラマーと呼ばれています。
例えば、以下のようなデリスタグラマーが存在します。
- おうちごはんを発信する人
- 手作りのスイーツを発信する人
- テーブルコーディネートを発信する人
- 毎日のお弁当を発信する人
- キッチン家電の紹介とそれを使用して作った料理を発信する人
皆さんも、いずれか1度は見たことがあるのではないでしょうか。
これらのデリスタグラマーは、プロのパティシエや料理研究家に限らず、むしろその多くは一般人という特徴があります。
デリスタグラマーの人気は高い
「食」は人々の生活に深く関連するテーマでもあり、デリスタグラマーは高い人気を集めています。
実際に、「#デリスタグラマー」を用いたInstagram投稿件数は、2021年5月12日現在、約248万件です。
その人気の高さから、デリスタグラマーの投稿を発端として、「食」に関する流行が生まれることもあります。
また、「#デリスタグラマーに憧れて」「#デリスタグラマーになりたい」などというタグも存在し、デリスタグラマーに憧れるInstagramユーザーが多いこともうかがえます。
デリスタグラマーが人気を集める3つの理由
デリスタグラマーが、Instagramユーザーや企業から人気を集めるのには、いくつかの理由があります。
その3つの理由について、以下でご説明します。
(1)「食」は人気のテーマ
そもそもデリスタグラマーという言葉が生まれたのは、Instagramで「食」に関する投稿が人気を集め、そのポジションを確立したからと言えるでしょう。
言い換えれば、デリスタグラマーという言葉が使われるようになる前から、「食」は人気のテーマでした。
「食」はすべての人々の生活に関係があり、多くの人が興味を持ちやすいのだと考えられます。
さらに、デリスタグラマーの投稿には、料理そのものだけではなく、食器やテーブルコーディネートといった、料理を楽しむ+αの要素が組み込まれています。
そのため、単に料理に興味がある人だけではなく、お洒落な食器を探している人やテーブルコーディネートを参考にしたい人など、幅広い層から関心を集められるのです。
(2)ストレスを与えにくい
デリスタグラマーが人気を集める理由の一つに、「見る人にストレスを与えにくい」という点があります。
なぜなら、デリスタグラマーが投稿する写真に登場するのは、美味しそうな食べ物や綺麗な食器、それらを彩る雑貨など、人ではなく「モノ」が中心です。
一概には言えませんが、美容やファッションをはじめとする他のジャンルと比べ、インフルエンサー本人の登場回数は少ない印象です。
インフルエンサー(インスタグラマー)は一定の影響力があるため、時には見る人に嫉妬心やストレスを与える場合があります。
デリスタグラマーのような「モノ」を中心とする発信は、インフルエンサー本人を中心とする発信よりも、ユーザーにストレスを与えにくいと想定されるでしょう。
(3)活躍の幅が広い
デリスタグラマーは、活躍の場(起用の場)が広いと考えられます。
例えば、レシピ本の出版や商品の共同開発など、Instagram上でPR投稿をする方法以外にもマーケティング施策が可能です。
ユーザーは、好きなデリスタグラマーのレシピ本や商品が出るとなれば「手に入れて同じような料理を作ってみたい」と思うでしょう。
企業側も、デリスタグラマーを起用すれば、ユーザーへさまざまな角度からアプローチできるため、1人のデリスタグラマーと長期間に渡って協力し合えるメリットがあります。
デリスタグラマーの起用例
デリスタグラマーが活躍する場は、Instagramにとどまりません。
企業はどのようにデリスタグラマーを起用しているのか、3つの例をご紹介します。
インフルエンサーマーケティング/アンバサダーマーケティング
最も一般的なデリスタグラマーの起用例が、インフルエンサーマーケティングとアンバサダーマーケティングです。
どちらも、企業がPRしたい商品やサービスを、デリスタグラマーの発信を介して消費者に届ける施策ですが、インフルエンサーとアンバサダーの両方を担うデリスタグラマーは多く見受けられます。
すなわち、企業のアンバサダーとして任命されながら、インフルエンサーとしてPR投稿を行っているということです。
「◯◯アンバサダー」とプロフィールに明記し、その企業の商品やサービスを使用しながら「食」にまつわる投稿を積み重ねることで、影響力だけでなく信頼度の高い発信が可能となります。
書籍の出版
デリスタグラマーとしての知名度がある程度高まると、書籍の出版というマーケティングが可能になります。
料理のレシピ本に限らず、料理が映える写真のテクニックなど、幅広いテーマの本を出版することも可能です。
実際に、デリスタグラマーが出版した本は数多くあり、SNSから紙媒体へと活動を展開するケースは珍しくないと言えるでしょう。
商品開発
デリスタグラマーと共同で商品開発をするのも効果的です。
その理由は二つあり、一つは、商品開発の企画の段階で、デリスタグラマーから消費者目線での意見を把握できるということです。
前述したように、デリスタグラマーの多くは一般人であり、率直な意見をもらうことで、消費者のニーズに合った商品開発が可能になります。
もう一つは、開発した商品を、デリスタグラマーから広めてもらいやすいという点です。
しかも、見込み客(フォロワー)にピンポイントで訴求できるため、販売促進効果も大きいと考えられるでしょう。
デリスタグラマーを起用して効果的なPRを
デリスタグラマーは、「食」をテーマにしたインフルエンサーです。
特にこのコロナ禍で、おうち時間を楽しみたいと考える人々からの注目も集まっているでしょう。
Instagram上にとどまらず活躍するデリスタグラマーを、目指し・起用してみてはいかがでしょうか。