SNS時代の新しい購買行動モデルとして注目を集めているのが「ULSSAS(ウルサス)」です。
本記事では、ULSSASの概要と、購買行動モデルの一つである「AISAS(アイサス)」との違い、インフルエンサーマーケティングとULSSASの関係などについて解説します。
ULSSAS(ウルサス)とは
「ULUSSAS(ウルサス)」とは、SNS時代の消費者の購買行動モデルを表したもので、株式会社ホットリンクが提唱している言葉です。
ULUSSASは、次の頭文字から成り立っています。
- U:UGC(ユーザー生成コンテンツ)
- L:Like(いいね!などのポジティブな反応)
- S:Search1(SNS検索)
- S:Search2(インターネット検索)
- A:Action(購買)
- S:Spread(拡散)
まず「UGC」とは、インターネット上で消費者により生み出されたコンテンツのことを指し、その代表例にSNS上の投稿が挙げられます。
消費者は、SNS上の投稿などを通して商品やサービスのことを知り、投稿に「いいね!」というポジティブな感情を抱きます。これが「U」と「L」の段階です。
するとその消費者は、SNS上でほかの情報も探し始め、より気になってくるとGoogleなどのインターネット検索でも詳しく調べ始めます。これが2つの「S」の段階です。
インターネット検索まで終えて納得がいけば、消費者は実際に商品やサービスを購入します。これが「A」の段階です。
そしてULSSASは、購買行動を起こして終わりではありません。
そこから「S」の段階、すなわち自分もSNS上に投稿するなどして情報を拡散するのが特徴です。
AISAS(アイサス)との違い
インターネットの普及と同時に誕生した購買行動モデルに「AISAS(アイサス)」があります。
AISASは、Attention(認知)、Interest(興味・関心)、Search(検索)、Action(行動)、Share(共有)の5段階で成り立っています。
AISASの特徴は、検索や共有といったインターネット特有の行動がある点です。
しかしAISASでは、あくまでも広告施策などにより「認知」する消費者の数を増やすことで、実際に「行動」を起こす消費者の獲得までつなげることを目指します。
一方で、ULSSASは広告コストをそれほどかけずとも、ユーザー生成コンテンツと拡散によって「U」から「S」までを繰り返しぐるぐると流せる仕組みなのです。
ULSSASは、広告予算が少なくても、かつ長期的に見ても効果を発揮しやすいモデルとなっています。
なお、AISASについての詳しい説明は、以下の記事をご覧ください。
インフルエンサーマーケティングとULSSASの関係
インフルエンサーマーケティングのプロセスは、まさにULSSASと近いものがあります。
インフルエンサーマーケティングにおけるインフルエンサーのPRの投稿は、ULSSASにおける「U(UGC)」のプロセスに該当します。
インフルエンサーのPRの投稿を見た消費者がポジティブな反応を示し、SNS検索、インターネット検索を経て購買行動さらには拡散へとつながります。
ULSSASのモデルを活かすことで、インフルエンサーマーケティングも長期的に見て効果を発揮しやすいマーケティング手法になるといえるでしょう。
まとめ
SNS時代の購買行動モデルであるULSSASは、ユーザー生成コンテンツと拡散によって、各プロセスを繰り返す仕組みとなっています。
そのため、広告予算が少なくても効果を発揮しやすいモデルといえます。
ULSSASの仕組みを理解したうえで、インフルエンサーマーケティング施策に挑戦してみてはいかがでしょうか。